「風立ちぬ」

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映像については文句なしに素晴らしいと感じました。

情感あふれる美しい絵画のようなシーンあり、一人ひとりの動きを細かく描いた群集のシーンもあり、
くすんだ色合いの背景でもハッとさせられる絶妙な色使いがあり、ほんとうに見飽きない。


ジュラルミンのような不思議な色合いの瞳を持つ謎のドイツ人。

あんな表情がアニメで再現できるのかと思ったラストでの菜穂子の顔。

大空に軌跡を描きながら舞う、それはそれはきれいな飛行機たち。



まさにこの映画には、様々な分野のものづくりに関わる人々がきっと思い当たるであろう、
夢にとり憑かれた人間の天国と地獄がたっぷりと詰まっています。
むしろ、そういう人達こそが見るべき作品なのでしょう。
しかしてそれは、一部の人々の共感は得られても私には無理でした。



・・・まったく、これほどまでに観客に対して不親切な映画を知りません。

付いて来られないヤツはいいから。みたいにバッサリ切られたのが分かりました。

監督は私たち一般観客を素通りして、一体何処に向けてのメッセージを発していたのか?



劇場では、小学生低学年のお子さん2人を連れたお母さんと隣り合わせの席でした。
案の定というべきか、子どもたちは上映開始後しばらくして飽きてしまい、小声でひそひそ
お母さんに話しかけたりしています。

「ねえ、あとどのぐらい?」
「うーん・・・あと45分かな・・・もう少しの我慢だから」


いやはや我慢とはね・・・この会話が聞こえたときには、ほんとうに悲しかったですよ。



もし次があるなら、
その時こそ、宮崎監督が描く素晴らしい夢を腹いっぱい食べて身も心も満たし、
明日への生きる活力にしたいと思います。今までそうしてきたように。

次回作を楽しみにしています。


そうそう、もひとつ。
喫煙シーンが多いのは、明らかにある種の挑発ではありますな。いい度胸、むしろ天晴れ。
by fukuzzz | 2013-08-23 14:19 | 日記

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